マームとジプシー Curtain Call
2023年夏に前橋で滞在制作を行い、演劇とアートの境界を探るインスタレーション《瞬く瞼のあいだに漂う》を発表したマームとジプシー。主宰する演劇作家・藤田貴大と俳優の青柳いづみは、その後も前橋市中心市街地で近代製糸や前橋空襲の記憶を訪ねるインタビュー取材を重ねてきました。
前橋は藤田の出生地でもあることから、彼らのフィールドワークはやがて、戦争や近代化といった“大きな物語”と、広瀬川河畔で出会った人々や藤田自身の家族の個人史などの“小さな物語”が折り重なり、新作《Curtain Call》の構造を形づくっていきました。
この作品はアーツ前橋を中心とし、前橋文学館など広瀬川河畔に点在する4つの景色に、時空をこえて湧きあがってくる声を配したインスタレーションです。地図を片手に、藤田貴大が書き下ろしたそれぞれのシーンを、移ろい行く川沿いの風景とともにご鑑賞ください。
【設置エリア】
scene 1|始まりと終わり、あるいはそのどちらでもない Beginning and end, or neither
会場:はるぱん(群馬県前橋市千代田町1丁目14-8)
営業時間:7:00~16:00/月曜・火曜・第3水曜定休
*路面の三角ギャラリーに展示しています。日中は店舗の営業・時間にかかわらずご覧いただけますが、扉の開閉はご来場者が責任をもって行っていただきますようお願いいたします。
scene 2|通りと流れ Streets and streams
会場:Wandervogel(群馬県前橋市住吉町1丁目3-13)
営業時間:10:00~19:00(13:00~14:00 休憩)/火曜・日曜定休/入場無料
*作品は店舗2階に設置してあります。エレベーター設備はございません。あらかじめご了承ください。
scene 3|目に映る Reflect in the eyes
会場:Bentena SHOP(群馬県前橋市千代田町3丁目3-24)
営業時間:火曜・水曜・金曜・土曜は17:00~21:00、土曜・日曜は15:00~20:00/月曜・木曜定休
*店舗の営業・時間にかかわらず外から鑑賞いただけます。
scene 4|日記と手紙、そして海へ行く Diaries and letters, and going to the sea
会場:萩原朔太郎記念・水と緑と詩のまち前橋文学館 3階オープンギャラリー(群馬県前橋市千代田町3丁目12-10)
開館時間:9:00~17:00(入場は16:30まで)/水曜休館
*3階オープンギャラリーは入場無料です。
Curtain Call
会場:アーツ前橋(群馬県前橋市千代田町5丁目1-16)
開館時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)/水曜休館
*アーツ前橋の《Curtain Call》は、企画展「ゴースト 見えないものが見えるとき」出品作として展覧会場内に展示しております。なお、鑑賞にはゴースト展観覧券(高校生以下無料)が必要です。あらかじめご了承ください。
【開催概要】
マームとジプシー Curtain Call
期間:2025年9月20日[土]→12月21日[日]
会場:アーツ前橋、萩原朔太郎記念・水と緑と詩のまち前橋文学館、Wandervogel、Bentena SHOP、はるぱん
(※年末の営業・休業・開館日は会場によって異なります。詳しくは各会場のウェブサイトをご確認ください)
作:藤田貴大
出演:青柳いづみ
撮影:召田実子
箔デザイン:YUKI FUJISAWA
衣装:若林佐知子(swllow)
シューズ:trippen
録音:東岳志
制作:林香菜、古閑詩織(マームとジプシー)
製作協力:川上由綺、近藤勇樹、船津健太
取材協力:原田恒弘、田名網雅久、小見純一、川又彩夏、松本勉、村上雅紀
会場協力:前橋文学館、関隆行、岡野かおり、岡正己、木暮勇斗、中村榛花、羽鳥かすみ
担当学芸:宮本武典、東美沙季(アーツ前橋)
デザイン:梅木駿佑(UMEKI DESIGN STUDIO)
主催:アーツ前橋(2025年度 地域アートプロジェクト事業)
【アーティストプロフィール】
マームとジプシー/藤田貴大
藤田貴大が全作品の脚本と演出を務める演劇団体として2007 年設立。作品を象徴するシーンを幾度も繰り返す“ リフレイン” の手法で注目を集め、藤田が演劇界の芥川賞と称される「岸田國士戯曲賞」や読売演劇大賞優秀演出家賞などの賞を授賞。2012 年からはオリジナルの演劇作品と並行して、他ジャンルの作家との共作を発表。様々なジャンルの作家や観客より高い注目を受けながら、演劇界のみならずあらゆる分野で作品を発表している。また、国内では教育機関や公立ホールなどと継続的に連携し、共同で市民参加型企画や子どもを対象にした公演やワークショップなどの企画制作を行う。作品の海外巡回やイタリアのフェスティバルとの国際共同製作作品の発表など国外での活動も多数。2023年のアーツ前橋「ニューホライズン」展の他、東京、長野、京都、熊本など美術館が主催する展覧会にも参加している。
【お問い合わせ】
アーツ前橋 (休館日を除く10:00〜18:00)
TEL 027-230-1144 /FAX 027-232-2016