アーティスト・イン・スクール (12) 2018.12.14~17


20181214|AIS54日目

日時   20171214[] 13:50~15:25
場所   図工室(43組)
参加者  梶原、山田、中島

アーティスト・イン・スクールの54日目!

10~11月の絵を描く会に、結局完成まで関われず、札幌へと飛び出し、ベトナムを経由して戻ってきた。久々にやってきた桃川小の廊下で、すれ違う子どもたちから「どこに行ってたの?」と聞かれる。

さて、久々の図工は43組。教室へ行くと、ちょうど図工室に移動するところだったので、一緒に図工室まで行く。課題は去年と同じくノコギリとカナヅチを使い、木工の作品をつくるもの。昨年は本棚などの実用的なものばかりだった記憶があるが、今年は昨年ほどではなく、ロボットや消火栓、黒板などがあった。

図工の授業は今日を入れてあと3コマだったらしく、この課題は数人の子はもう終わっていた。Mちゃんという女の子がクラスメートのところを手伝いに回っていて、僕のところにも来た。ちょうど持っていた一眼レフカメラを渡し、撮影を依頼してみたところ、意気揚々と撮影をしていて、あまりよく知らない子だったけれど、カメラマンに向いたタイプの子だったのかもしれない!カメラを構えるポーズもプロさながらで、彼女が撮影する姿をプロに撮影してもらいたくなるようだった。

その後、その子が南橘町の子だということを知る。聞くと、日曜日に予定されている南橘町子供会クリスマス会に来るとのことだった。「じゃあまた撮影してよ。」と約束をした。

20181216|南橘町子供会クリスマス会

日時   20171216[] 9:00~17:00
場所   南橘町第二集会室
参加者  今井、菊元、成清、木暮、中島

アーティスト・イン・スクールを離れて、南橘町子供会のクリスマス会へ。

20181217|AIS55日目

日時   20171217[] 13:30~14:30
場所   図工室(43組)
参加者  中島

アーティスト・イン・スクールの55日目!

僕がいつも車を停める駐車場の前には、家庭科室がある。5時間目の前に小学校に到着すると、その時間はちょうど掃除の時間で、一番最初に出会うのはこの家庭科室を掃除している子どもたちだ。やっぱり「なかじどこかに行ってたんでしょ~?」聞かれる。「ベトナムってどこ?」「うーん中国の隣で、タイの隣の隣。」「え?鯛?鯛があるところにベトナムがあるのかー!」みたいなくだらない会話を窓越しにしてから校内に入る。

43組の授業は、2学期で最後の授業だった。1コマしかないため、課題の完成に向けて急ピッチで作業が進んでいた。一方で終わった子どもたちは、木曜日に予定されていている「お楽しみ会」に向けて、クリスマス風な装飾づくりを任されている。そちらに関わる方が僕の職業観には近い感じもしたのだけど、最後の授業ということもあって先生がテキパキと終わっていない子どもたちを回る様子を見て、やはり課題のサポートに回ることにした。

授業の終わりころに来年の打ち合わせがしたいと先生から申し出をいただいた。6時間目はクラブ活動で、3組の担任の先生はなんと図工クラブの担当でもあり、図工クラブの行われる図工室で、そのまま待つことになった。予想外の展開ではあったが、今年は図工に入っていない学年やクラスの子どもたちに久しぶりに会うことができ、図らずもよい機会になった。昨日のクリスマス会でも一緒に過ごした子どもたちも数人図工クラブに入っていて、クリスマス会の話もした。

肝心の先生との打ち合わせでは、3学期から始まる版画の単元のはじめに、彫刻刀についてのレクチャーをしてほしいとのことだった。道具の正しい使い方は、僕よりも教材屋さんたちの方が的確かもしれないけれど、僕なりに使い方を通して伝えられることを考えてみようと思っている。

実は、昨日のクリスマス会で領収書を忘れ(一応書いておくと忘れたのは僕ではない!)、育成会の会計係さんに届けるために、その娘さんを通じて渡すことになっていて、授業前に彼女のクラスを訪れた。桃川小学校にはT2(補助教員)という立場で来ているが、元々は南橘団地(南橘町)とのプロジェクトがあってのAISである。南橘団地に住む子どもたちが通う小学校に、南橘団地の子どもたちと、その周辺にいる人たちを含めて交流を持つためにやってきている、というのが僕の認識だ。南橘町という地域との交流を通じて、小学校までたどり着いたが、今度は学校を通じても地域と交流し、その周辺を含めた地域を見ているのではないかと思うようになった。表現の森が始まった当初は、南橘団地の住民との協働によって、なんらかの作品的なプロセスを目指すものだと考えていた。しかし、公立の住宅街との協働という、極めて対象が読み取りにくいプロジェクトであり、先のプロセスは難航していたように思う。ワークショップは回数を重ねるごとに参加人数が減り、なかなかこちらの思いが届かない時期もあった。AISが始まったこともあってか、保護者にあたる子供会からお声がけをいただき、本年度は2回のワークショップを子供会の主催で開くことができた。さらに2年目のAISが始まり、子供会ワークショップとAISを行き来する時間を持つことができるようになった。成果として、集客が得られるようになっただけではなく、彼らの生活の内側からアートならではな時間を共に過ごすことができたような気がしている。

このように考えられるようになった経緯として、11月に滞在した札幌での経験に大きな要因があることも、ここに書いておきたい。詳しくはこちら→https://inschool.exblog.jp/i82/

僕は前橋在住ではあるが、前橋を拠点にアーティストとして各地を訪れて活動している。アーティスト活動をしているから「僕はアーティストです。」と、桃川小学校でも名乗ることができる。小学校の外側での活動で、持ち帰ってきてみんなに見せられる作品は残念ながらない。そんな分かりにくいスタイルのアーティストでも、わざわざ前橋から呼び出してくれる人たちがいる。じゃあ一体札幌で何をしてきたのか、桃川の子どもたちにスライドでも見せながら語りたいところではあるが、体験を通して得たアーティストならではな思考の中には、図工の時間にフィードバックできるものもたくさんあると思う。

20181220 AIS56日目

日時   20171220[] 10:45~14:30
場所   43組教室、校庭
参加者  中島

アーティスト・イン・スクールの56日目!

今日は図工の授業はない。2学期の終業式を明日に控え、今日は大掃除とお楽しみ会の日!43組の担任の先生にお計らい(?)をいただき、お楽しみ会にまぜてもらえることになった。前回の最後の授業でクリスマス風な装飾をつくっていたし、何かの出し物がある、と子どもたちが言っていたので、すっかり教室でやるものだとばかり思っていた。しかし、教室にたどり着くとそこにはクリスマス会風の装飾がほどこされたままの無人の空間があった。ちょうどチャイムがなり、3時間目が始まると、どこからともなく3組のみんながゾロゾロと出てくるサプライズか!?と少し期待したが、そんなことはない。黒板を見るとお楽しみ会のプログラムが書いてあり、「1. はじめの言葉」「2. 外遊び」とある。なるほど校庭か。トボトボと廊下を戻り、校庭に向かっていると、3組の男子が迎えに来てくれた。

校庭ではドッヂボールと『せんとう中』という鬼ごっことボール当てを組み合わせたゲームをした。せんとう中では、SHINOBIという特別な役をもらったのだが、なんと出番が来たところで終わってしまった。残念。なかなか知的なゲームだったので、ぜひまたいつかやりたいものだ。

4時間目のプログラムは「3. 中遊び」。宝探し、王様ゲーム、出し物と続き、「4. おわりの言葉」となる。開会と閉会に、言葉がついているのがなんとも学校らしい。出し物は、モノマネ、カラオケ、手品、ダンスとエンターテイメントそろい踏みであった。

そしてダラダラと長居をしてしまい、給食、昼休みのドッヂボール、5時間目の大掃除、帰りの会前のレクリエーションと、どっぷり遊んで帰ってきた。

授業で関わっていると、どうしても先生と呼ばれることが増えてしまう。会話は敬語になり、どこかかしこまった雰囲気になる。今日のように図工ではなく、レクリエーションの時間を一緒に過ごしていると、やっぱり少しほぐれてくる。学校の外でのワークショップや育成会のイベントでも会う子が増えてきたけど、全員が来るわけじゃない。来年は図工以外のこのような時間も、もう少し一緒に過ごせたらいいなと思う。ではまた来年!

 

 

(執筆=中島佑太、撮影=加藤先生、編集・投稿=中島佑太)

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