アーティスト・イン・スクール (7) 2018.1.19~25


20180119AIS 打ち合わせ

日時   2018119[] 15:00~16:00
場所   桃川小学校校長室
参加者  樺沢先生、春原、今井、中島

アーティスト・イン・スクールの打ち合わせ!冬休みを挟んで、3学期最初の打ち合わせ。3学期もアーティスト・イン・スクールの継続をお願いできるか、という内容の打ち合わせかもしれないと思っていたけれど、早速次週の予定表をいただき、継続が前提の打ち合わせで安心した。ブログ内容の確認や、南橘公民館でのWSのチラシ配布の協力依頼、撮影者が入ることの依頼などが主な内容だった他、SNSに関する意見交換などをした。

4年生が教材屋さんの彫刻刀講習を受けたらしく、その方は知り合いで、「中島さんは業界で有名だ」と話したらしい。前橋市内の知り合いを集めたコミュニティーを「業界」と呼べれば、確かに僕は知られているのかもしれない。

その後、春原先生と今井さんと、場所を移動して3人で打ち合わせをした。南橘公民館でのWSへの群馬大学の関わり方や、WSにおける撮影者に対する考え方、年度末にAISの関係者向けの研究会をやりたいということなど。

20180123AIS 28日目

日時   2018123[] 13:50~15:25
場所   桃川小学校図工室
参加者  中島

アーティスト・イン・スクールの28日目!今週は4年生3クラスの授業に、火~木曜日と参加することにした。と思った途端に大雪が降り、その影響で3時間目からの登校になったようだ。台風といい、大雪といい、子どもたちの安全を守るのも大変だ。僕が小学生だったのはもう20年以上前になってしまったけれど、大雪や台風で休みになったり、遅れて始まったりした記憶がないのだけれど、どうしてたんだろう?

さて、4年生は木版画。版画は彫刻刀でのケガのリスクがある他、一度掘ってしまったら元に戻せないし、ネガとポジの関係を理解しなければならない難しい課題だ。とはいえ初めて彫刻刀を使う課題らしく、版画の作品の出来栄えよりも、彫刻刀に触れ、親しむことが重要とのことだった。

しかし、せっかく関わっている以上、作品の完成度が向上し、それによって図工が少しでも楽しい時間になることを目指したいとも思う。彫刻刀で掘っていくときの注意点や、版画ならではな図案、ネガとポジの考え方などを、僕なりに説明してみたのだけど、僕の専門は版画なわけではない。そんなことを言ってしまえば、美術大学を卒業して、美術の学士号は持っているけれど、それでは僕の専門性とは一体なんなのか、このAISという関わりにおいて、自分の得意とするワークショップをするわけでもなく、T2と呼ばれる補助教員のような関わりをし続けることには、僕の専門性や、もしくは中島佑太というアーティストの個別性や特性がどのように活かされるのか。アーツ前橋がAISをやり始める前からAISをやっている団体にとって、アーツ前橋がアーティストのワークショップではなく、学校に寄り、アーティストが補助的に関わるパターンを行うことに、デメリットを感じる関係者もいると思う。もちろん学校の関係者の方にだって、補助とはいえ外部の人間が頻繁に出入りすることをストレスに感じている方もいると思う。そういう方の意見も聞きつつ、この関わり方の意義を考えてみたいと思った。

20180124AIS 29日目

日時   2018124[] 13:35~15:10
場所   桃川小学校図工室
参加者  中島、今井

アーティスト・イン・スクールの29日目!

昨日に引き続き、4年生の版画の授業。前の週に下書きは済ませてあって、仕上がっている人からキットに同封されているカーボン紙で版木に写し取っていく。しかし、下絵と同じ向きに仕上げたい場合は、下絵を反転させて写す必要がある。課題のモチーフは「動物」が設定されていて、左右が反転しても問題ないように配慮されている。僕が普段行なっているワークショップとは、正反対と言ってもよい部分かもしれないと思うのは、仮に刷り上がったものが、イメージと反転してしまっていても、僕はそれを途中で指摘はしないだろう。なぜなら、反転してしまうということを、体験的に学習することができるし、成果物の出来栄えに少なくとも僕はあまり関心がない。反転してしまうという知識を、言葉によって伝達することはできるし、授業の中で何度も繰り返し説明をするんだけど、子どもたちも頭では分かっているけど、体でわかってなさそうな感じがする。どの彫刻刀を使えば、絵がどのような表情になるのかも、見本と照らし合わせれば頭では理解できるけど、それを効果的に使いこなすには、幾度とない経験が必要になる。先述したように、彫刻刀や版画と触れることが大きな目標ではあるけれど、そのプロセスは教室では見ることができるが、おうちに持って帰ることができない。おうちの方が見るのは成果物であることがほとんどと考えると、体で分かったことよりも、頭で分かったことを視覚化したものの方が、情報としての強度がある。アート系ワークショップに来る子どもの親は、美術への関心が比較的高い場合が多い。そのため、成果物がなく、プロセスを重視していることへの理解が高い。学校という単位との、大きな違いは親がどのように干渉してくるのかだと思ったり。

20180125AIS 30日目

日時   2018125[] 10:45~12:20
場所   桃川小学校図工室
参加者  中島

アーティスト・イン・スクールの30日目!

とにかく連日版画をつくる際の注意点などを、同じように繰り返している。授業をする側の方々はあまり前のことなんだろうけど、たった3回(3クラス分)でも僕は飽きてしまいそうだし、違う言い方をしたくなってしまう。(それは同じことを言っているのを先生に聞かれるから、という理由でもある。)教師との職業観の違いを肌に感じつつ、同じことを繰り返すことによる、熟達感を感じたりもした。

図工は苦手、とはっきりと口にする子どもは少なくない。4年生くらいになると、もしかしたら口にするのを我慢して、うまくやるテクニックを身につける子もいるかもしれない。普段のワークショップには苦手だから好きじゃないという子どもはあまり来ないので、僕がそういう子どもに会う機会は学校に出向いた時が多い。今日のクラスでもはっきりとそう言われて、じゃあ何が好きなのかと尋ねると、算数だという。じゃあ算数で習ったことや道具を使って下絵を描いてみたらどうか、と提案してみた。戸惑いながらも、定規を使って猫の耳を描いていた。コンパスの用意などもあればよかった。

(執筆・編集・投稿=中島佑太、撮影=木暮伸也)

Page Top
×