アーティスト・イン・スクール (2) 2017.10.10~13
20171010|AIS 5日目
日時 2017年10月10日[火] 9:50~12:20
場所 桃川小学校図工室
参加者 中島
アーティスト・イン・スクールの5日目!今日は授業変更があり、予定していた1,2時間目の5年生の授業が4年生の授業に変わった。せっかくなので4年生の授業にも参加することにして、予定通り8時50分から学校を訪れた。4年生のクラスには昨年南橘団地で何回か顔を合わせた子がいたので、来てよかった。4年生は「大きな木が欲しい」というテーマで制作を行なっている。元々は絵本が原作で、テキスト部分を抜き出して物語だけを読み、着想する。
特に印象的だったのは、「今日はやらない。」と言い放った児童がいたことだ。確かに絵は描きたくない時に描いても楽しくない。しかしそうも言ってばかりいられないのが難しいところだ。
スケッチペンという道具も初めて聞いた。鉛筆で下書きをし、絵の具を塗る前にスケッチペンでいくつかの線をなぞり、曖昧な鉛筆の線を明確にしていく。色はなぜか茶色だ。
20171011|AIS 6日目
日時 2017年10月11日[水] 8:50~12:20
場所 桃川小学校図工室
参加者 中島
アーティスト・イン・スクールの6日目!今日は初めて遅刻をした。正確に言うと、水曜日は他の曜日とは時間が違い、15分ずれていることをすっかり忘れていた。到着すると授業はもう始まっていた。今日は3年生の授業で、2コマ続きだった。
今日は虫を描き終えて、手や顔に入っていた。蛾を描いている子どもから、蛾がとまっている花を描きたいと相談を受けた。図鑑を探したら草木図鑑があったのですすめてみると、草木図鑑だから花じゃないと言われておもしろかった。おもしろがって近くの別の子どもに花かどうかをジャッジしてもらうと、彼らは花だと言う。色々の思い込みや決めつけ、誤読が生まれて興味深い時間だった。
手や顔のデッサンは、虫と比べてマンガ的だった。虫は理科の授業内容とも連動していることもあり、体の構造や手足の描写など、細かい観察が反映されていて好感が持てる。一方で手・顔となると途端に記号化してしまう。顔や口はお椀型になり、目は少女漫画のようにキラキラし、手は広げた手袋のようだ。どんな向きの指でも爪が正面を向いていたりする。草木図鑑に載っている植物は草と木であり花ではない理論と似ていて、手は手袋のように5本指あり、爪がついているものだ、という思い込みで絵を描いているので、せっかく自分に生えている手をあまり見て描いている訳ではないのだ。
帰りに廊下で南橘団地の子どもに会うことができた。何回かあったので名前も覚えていてくれた。来週の授業に行くことになっていたので、それを直接伝えることができた。
20171012|AIS 7日目
日時 2017年10月12日[木] 10:30~12:05
場所 桃川小学校図工室
参加者 中島
アーティスト・イン・スクールの7日目!木曜日は来る予定の曜日ではないのだけれども、南橘団地でワークショップに毎回来てくれていた子のクラスの授業があり、ぜひ会いたくて来てみた。(結局この調子だと、全部のクラスの授業に出向くことになりそうだ。)
3日目のレポートにも書いたが、「〇〇の描き方が分からないからを教えてください。」とよく言われる。厳密に言えば描き方はあるのかもしれないけれど、描き方を習ってもしょうがないと思ってしまう。習って上達することも喜びに繋がるかもしれないが、形式や所作にとらわれず、自由に描くことはできないものか。他の科目にはない自由観を味わってほしいと思う。また横で絵の方向性などについて話していると「絵を描くのは好きじゃない。」とも言われることがある。学校教育と図工や美術の親和性については前々から気になっていたが、この機会に少しでも楽しいものに変わったらいいなあと切に願う。
20171013|AIS 8日目
日時 2017年10月13日[金] 9:40~10:25
場所 桃川小学校図工室
参加者 中島
アーティスト・イン・スクール(AIS)の8日目!いよいよ2週目も最終日で、あっという間に半分が終わる。今日は3年生の授業。3年生位になると絵のレベルの差が激しくなるような気がする。テーマである虫も理科の授業内容と連動していて、マンガチックであるよりも、構造などをしっかりと描くということを指導していることもあり、ファンタジーではなくリアリティーが求められているようだ。ただ、昆虫や虫をとる自分の身体の構造などの”正確さ”と”子どもらしい絵の良さ”というのは天秤にかけ難く、先生も葛藤している。
「子どもの絵」というとかわいらしいものを連想するかもしれないが、なんとなく「図工っぽい絵」にも見えた。
(執筆・編集・投稿=中島佑太)