３月の活動 ／ １０（木）、２４（木）
３月１０日（木）
南前橋にある不登校・引きこもりの子たちが通うフリースペース「アリスの広場」。そこには、様々な理由で学校に行くことができない中学生～大学生の学齢の子たちが通っている。施設長の佐藤さんは過去に自身が６年間ひきこもっていた経験があり、自身の体験を生かしたいとの思いからこの施設を立ち上げた。初めて訪れる不登校の子たちのためのフリースペース、そこにはどんな子たちがいるのだろう。少々の不安を抱えながら向かっている。
場所は南前橋にポツンと立つ５回建集合ビル、その４階に「アリスの広場」がある。ここは週５日開放されていて、予約もせずにふらっと訪れることができる。開放的な窓に囲まれた部屋が印象的で、窓からは前橋を取り囲む山々を見渡せる。初めての訪れた日は４名の利用者と５名のボランティアさんが、お茶を囲んでお喋りをしていた。外来者の来訪に少し緊張気味の様子だったが、自己紹介代わりに私の作品などを見せると、硬い表情が少し和らいだ気がした。これからこの場所との関係から作品を作ることになるのだが、何が一緒にできるだろう。まずは何も考えずに通ってみようと思う。
３月２４日（木）
エレベーターを降りると、僕の顔を見つけたTくんが笑顔を見せてくれる。前回はとても緊張した顔をしていたが、２回目で微笑んでくれたことにホッとする。とりあえずは僕も勝手に自分のことをして過ごすのが一番と思い、内職作業を持っていく。団欒スペースの上の階には卓球台しか置かれていない広い空間があり、そこで卓球をすることもアリスの特徴の一つだ。言葉少なに卓球の音だけが響く部屋が心地よく、その様子を動画に納める。
（滝沢達史）